⒊パネルディスカッション「ナチュラルフード・新レシピ発掘オーディション」

  

こんにちは。

フードコーディネーター、写真家の高梨亜里です。

 

 HCJ2018、2/21

 

東京ビックサイトで開催された

「ナチュラルフード・新レシピ発掘オーディション」

ファイナルステージに出場させていただき

 

その1 エントリーまでの経緯

その2 料理紹介について

その3  では、パネルディスカッションでお話しした内容について、

書いててみようと思います。自分の中でも記録として!

 

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『カラフル冬根菜と2種のトマトのディップソース』
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hcj2018. @tokyo big sight.  
 
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*******  ナチュラルフードオーディション出場者によるパネルディスカッション(20分間)  *******

 

 

Q、ナチュラルフードに取り組まれるようになったきっかけは?

 

私は子供を産んでから見た「未来の食卓」('09)という映画に、とても衝撃を受けたとお話ししたのですが、

せっかくなのでココで少しご紹介させてください。

 

ジャンポールジヨー監督によるドキュメンタリー映画で、

 

美しい自然に囲まれた南フランス、バルジャック村。ショーレ村長は子供たちの未来を守るため

“学校給食と高齢者の宅配給食をオーガニックにする”という前例のない試みに挑戦する、というストーリー。

 

サイトより監督の言葉

「環境問題を考えたとき世界を変えていくには、子供たちと母親、

そして未来の母親である女性の存在が大きいと思います。この作品を作るにあたって

私は最後に希望を必ず残したかったのです。今すぐに行動すれば希望は失われないという希望です。

ドストエフスキーはこういいました“美こそ世界を救う”と。この作品は自然の美しさへのオマージュです。

そして自然の美しさを守る事こそが子供たちの未来を守る事だと私は信じているのです」

 

 

 



そこから、子育てを通して食べ物に対する意識が真剣に変わりました。

横浜に暮らし、ベビーカーを引きながら

有機栽培のお野菜などを手に入るところ、ご近所のお店を見渡しても、ほんの一部にしかなくて。

しかも高くてたくさんは買えない。子供のためにこうしたいという思いと、

目の前の現実との葛藤でモヤモヤとした思いを抱えて日々過ごしていました。




子供が2歳半の時に、長野県上田市で半年間田舎暮らしをしました。

きっかけは震災だったのですが、親戚を頼りに、

当時使っていない蔵のお住まいをお借りして、

子供と2人、全く知らない土地に飛び込み、未知の生活が始まりました。


その時の生活の中で、地元の素晴らしい人と人の繋がりに出会い

素晴らしい空気や自然、みずみずしい食べ物に触れ、

これまで葛藤して来た気持ち全てが、そこでの生活を通して報われわれたような?感覚でした。



それまで、都会育ちの私は、

「何かを料理を作ろうと思ったら、

材料をお店に買いに行くこと」、が当たり前だと思っていました。


ここでは、「何かを作ろうと思ったら、たいてい周りの誰かが持っている(育てている)」、自然に分け合う、そういう地元の人の繋がり、

素晴らしい空気や自然、大地、みずみずしい食べ物に溢れた環境、

その暮らしの中で、東御市の有機農家のたんぽぽyou農さんとの出会いがあり、

心を込めて作った新鮮な食材があってこそ、それを手に取って、何にお料理するかを考えることの、素晴らしさを体感しました。

料理を考える発想が、180度変わりました。








Q、普段どのような食材を好んで使っていますか?


できるだけ生産者さんの顔の見える食材を使いたいと思います。

例えば

オリーブオイルも大好きなのですが、5年以上レシピ開発に関わらせていただいている、

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社長様がトスカーナのオリーブ農家に自ら出向いて背景をしっかりと伝える商品開発されている、素晴らしいオリーブオイルです。年に一回のオリーブオイルヌーボーはすぐに完売してしまう人気商品です。

良いものを作ろう、という思いで作られている、背景の伝わる商品は、美味しさと安心があるのでそういう食材を使っていきたいと思います。

 

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Q、レシピを考える上で大切にしていることはなんですか?


料理が苦手な方でも、作ってみたい、これならできそう!と思えるレシピ
身近な食材で簡単なレシピです。

レシピを見て料理の想像力をより掻き立ててもらうために、

レシピのイラストを描いています。料理の工程がインスピレーションとして伝わるようにイメージして絵描きます。

「レシピ絵本」も今までに2冊刊行しています。

 

 

Q、ナチュラルフードで今後一番に取り組んでいきたいことはなんですか?

 

ナチュラルフードということに関して
子供たちとの食育活動をやっていきたいと思っています。

 

子供はまだ成長途中、子供の舌は正直、

 

有機農家さんとお話しするときに、野菜嫌いな子が多いんだ、というお話をよく耳にします。

野菜の味は、甘いとかしょっぱいとか、はっきりした味ではないので、

香りや味わいが繊細で、子供にとっては分かりにくく、少し難しい味と言えます。

 

しかし、

有機農家さんが作るお野菜の、自然そのもののパワーのある味は、私は子供たちにも伝わると思っています。

 

だからこそ、より沢山の子供たちに、自然そのものお野菜を食べて、そのパワーを感じてもらいたいです。

 

 

 

 


Q、最後にこれだけは伝えたいことがあれば一言お願いします!

 

 「インスタ映え」という言葉が、コンテスト冒頭から何度も出てきましたが、

今、インスタグラムの流行とともに、

どんな方でも簡単に写真を撮って発信するということが主流となっていますね、

 

わたしは、日本ホームパーティー検定の認定講師を務めており、

「簡単なのに写真映えするパーティーフード講座や」、

「美味しい写真の作り方」というタイトルで写真の撮り方講座、をやっていますが、その中で、

まず、

写真を見せて、「どっちの写真が好きですか?」「どっちが美味しそうに見えますか?」という質問から入る。

それくらい、写真は感覚的なもので、ある。(言葉になる以前の)

美味しそうに見える写真には、何が写っているか、

 

それは、素敵な器でも、テーブルクロスでも、カトラリーでもなく、

わたしは

食べ物の、生命が写っていると思っています。

 

食材の新鮮なみずみずしさだったり、オイルや水滴が流れる様だったり。

 

(あえてシズル感という言葉を使わないでお話ししたかった…)

 

 

 わたしはこれからも

そういう

食べ物の

生命を感じる写真を撮って行きたいと思います。

 

 

 

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実は

コンテストという場に立たせていただき、自分にとっても沢山の気づきがあり、

その中でも最後に伝えたこの事が、今後わたしの核にして行きたいことだとあらためて感じました。
 
より良い料理写真を撮ることと
今一番ニーズがあると思う「美味しい写真の作り方」をフードコーディネーターと写真家の両方の視点で伝えること。
 
実は客席に来てくれていた、
カメラマンである私の父親を前に、これだけは言わないと後悔するとマイクを握りました。
この話の時、微笑んでいる父の顔が視界に入ってきました。
 

そして

もしまたコンテストに出させていただけるようなチャンスが訪れたら、

次は料理写真のコンテストに出たいですね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!!!

 

 

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