こんにちは。
フードコーディネーター フード写真家 高梨亜里です。
今年度も、西東京調理師専門学校で
フード撮影・カメラ基礎の授業を担当させていただいております。
先日は、第一回授業に伺い、たくさんの学生さんにお会いしてきました。
(この写真は6年前の初回のとき↑)
スライドを用いた長い講義をみんな集中して聞いてくれていました。
授業後にみんなのノートチェックをして評価を付けさせてもらうのですが、
一番たくさんの学生さんがノートをとってくれてたワード
「食品の食欲をそそる瑞々しさ」
<シズル感>
「五感の記憶を呼び覚ます」
フード撮影にとって最も重要なことを表現した言葉が、伝わっていてうれしいですね。
二番目が
(…フード撮影これだけで見違える7つのコツ というカテゴリーの中で)
「添え物の脇役力」
「鮮度を活かす 旬の食材」
料理を学ぶことと、フード撮影を学ぶことの、交差点にあるような、スっと入ってきやすい内容なのですね^_^
そして、今回ようやく、はっきりと言語化できた、
このワードもお伝えしました。
『料理写真はゼロから創り出すもの』
いくらでもクリエイトできる
だから面白い!
わたしは、農園で野菜の写真を10年以上前から撮っていて
その意図は
食材としての野菜を「生き生きと美味しそうに撮りたい」と思っていて、
1品1品の料理写真も同じように
「生き生きと美味しそうに撮りたい」と思っているのです。
伝えたいことは同じですが、撮影するときのプロセスは全く逆なのです。
農園の野菜の写真は、野菜のその日の顔、太陽の位置、風向き、虫たちの動き
全て自然任せの中で、写真を撮っているのに対し
料理写真は、何もない空間に、テーブルクロスを敷き、
真っさらなプレートの上に、調理した料理を盛り付けていく、
カメラアングルを決める
美味しく見せるライティング
シズル出し
添え物の脇役力
鮮度を活かす
その全てのプロセスが、一、ニ、三…と積み重なっていき
料理を通して伝えたいことを、意図して伝える料理写真が作り上げられていくのです。
料理写真と農園の写真との対比で、このことをお伝えする言葉が見つかりました。
『料理写真はゼロから創り出すもの』
食材ひとつが調理法によって、
こんがり焦がした表情や、
シャキッと水を含んだ表情、
液体のスープのなかにゆらゆら浮かんだり、
キラキラした表情、
どんな風にでも意図したように表現できるんです。
いくらでもクリエイトできる
だから面白い!
さらに、
食べるということは、とても五感を駆使していて、
とてもクリエイティブ!
そうお伝えしています^_^
私が学生だったときを思い出すと、授業の中での先生の言葉で、生涯にわたって思い出されるひと言、っていうのが、確かにあるなって思い出します。
私がお伝えする授業の中でも、何かひと言でも、そんな言葉が学生さんの中に残って行ってもらえたら嬉しいな、と思いながら、いつもお話しています。^_^
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